えんだより2023年1月分

「新しい歌を主に向かって歌え。
全地よ、主に向かって歌え。」
<詩編96編1節>


「字を書き始めるということ」

 2023年のお正月を迎えました。
今年は雪も少なく、幼稚園では
穏やかな年始を過ごしています。
私が牧師をつとめる東舞鶴教会の小学生たちは、
今まさに冬休みの宿題の書初めを頑張っている
ところでしょう。もしかすると、皆さまの中にも
書初めをなさった御家庭があるかも知れません。
 実は私もお正月早々に、大きな紙に習字を
いたしました。とは言っても、年始の書初めを
したのではありません。教会では、毎週の礼拝の
説教題を掲示板に張り出す習慣があります。
(保護者のみなさまも、幼稚園の玄関で
ご覧になったことがあると思います。)
今年は1月1日が日曜日だったので、礼拝の後に
早速次の週の説教題を書き、掲示板に張り出した
という訳です。
 「文字を書く」という行為は、私たちにとって
最も身近な芸術活動です。懐かしい人からの
年賀状を見ていると、文章がその人の声で
再生されるのは、文字の一つ一つに書いた人の
人柄が出るからです。きれいな文字だけが
値打ちがあるという訳でもありません。
たとえ読めないような字であっても、
その人らしさがあれば、それは立派な芸術に
他なりません。
「墨はいくら濃くしても真の闇にはならない。
明るさを残している。」世界的な書道家、
篠田桃紅のことばです。彼女は107歳まで
書道を続ける中で、最後は線を重ねただけの
ような表現に行きつきました。かくも芸術は
深遠で自由なものなのです。
私たちの園では、ばら組になると習字を習う
時間が用意されています。子どもたちには
幼稚園での学びや遊びを通して、是非芸術の
素晴らしさと楽しさを知ってほしいと願っています。

聖句
「新しい歌を主に向かって歌え。
全地よ、主に向かって歌え。」
<詩編96編1節>

讃美歌 「めぐみうけて」 
「2ひきのさかなと」

今月の歌 「おすもうくまさん」

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