えんだより2021年9月分

「今や、恵みの時、今こそ、救いの日。」
<コリントの信徒への手紙二6:1〜2>


8月も終わりを迎え、二学期が始まろうとしています。
しかし先週末以来再び緊急事態宣言が発出され、
どこか清々しさの欠けた新学期のスタートと
なってしまったことは否めません。おそらく、
「また毎朝感染症対策を頑張る日々が始まるのか……」
という気持ちの保護者の方もおられることと思います。
 思えば、初めてコロナウイルスに関するニュースが
報じられたのが昨年の1月6日。それ以来
1年9か月に渡って私たちは不安な毎日を
送ってきたことになります。さらに言えば、
これからもしばらくこの状況は続いて行くことでしょう。
感染症の性質上、すぐに終息するということは
なかなか考えられないからです。
 歴史上の出来事を鑑みると、100年前の
スペインかぜの大流行時は、収束まで
およそ3年ほどかかったと言われています。
太平洋戦争の期間が3年強、もし
コロナパンデミックがスペインかぜと
同規模となるならば、私たちは祖父母から
聞いた「あの戦争」と同じような状況下にある、
と言うことが出来るかもしれないのです。
 大陸の激戦地で戦ったこと、戦後捕虜になり
もう日本には帰れないと思ったこと、
浜松の空襲で西の空が赤かったこと。
私も祖父母から少しだけ戦争の話を聞いたことが
あります。当時の私には遠い昔の話でしたが
、実は今の私たちも知らず知らずのうちに、
同じような歴史の大きな出来事を
体験しているのではないでしょうか。
 しかしその中で、私たちは恐怖や不安に
打ちひしがれるのではなく、最後まで
喜びや幸せを見つけ続けることが
肝要であると私は感じています。
聖書の中の『コリントの信徒への手紙二』と
いう書物に以下のような言葉があります。
わたしたちはまた、神の協力者として
あなたがたに勧めます。
神からいただいた恵みを無駄にしてはいけません。
なぜなら、「恵みの時に、わたしはあなたの願いを
聞き入れた。救いの日に、わたしはあなたを
助けた」と神は言っておられるからです。
今や、恵みの時、今こそ、救いの日。(6章1〜2節)
今日という日は、神さまから与えられた
大切な一日であるということ。
そして神さまからのプレゼントである
今日という日は、恵みにあふれた
素敵な一日であるということ。
世々のクリスチャンたちは、どんな状況の中でも
このことを忘れず、日々を喜びながら生きてきたのです。
 今、過酷な状況の中にある私たちも、
この生き方を実践することが出来れば、
不安な気持ちで心が消耗し、疲れ切ってしまうことを
防ぐことが出来るのではないかと思います。
新しく始まる二学期、素晴らしい出来事に
期待しながら、日々の歩みを楽しみたいと思います。
 

聖句
「今や、恵みの時、今こそ、救いの日。。」
<コリントの信徒への手紙二6:1〜2>

讃美歌 「おどろくばかりの」 
「しゅイエスはまことのぶどうのき」

今月の歌 「みんなのちから


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