えんだより2020年7月分

「わたしは復活であり、命である。
わたしを信じる者は、死んでも生きる。」
<ヨハネによる福音書11章25節>

「小さな大事件」

 先日、園庭を歩いていた時のこと。
園児たちが口々に叫ぶ「大事件だ!」
という声に驚かされたということが
ありました。緊急事態かと思い
駆けつけてみると、子どもたちが
言うには園で飼っているカタツムリを
タライの中で散歩させていたところ、
目を離したすきにピロティの端まで
逃げていた、というのです。私は
緊急事態ではなかったことに安心すると
ともに、子どもたちの感性のみずみずしさ
に、大きな学びの機会を与えられた気が
いたしました。
 感染症の蔓延以来、私たちは毎日
「大事件」にさらされる日々が続いて
います。その中で私たちはどうしても
出来事の重大さにランクをつけ、危険を
察知せざるをえない状況に陥って
しまっているのではないかと思います。
確かに危機管理は重要なことですが、
一方で日々の生活の中で起こる
小さな喜びや驚きを見逃さないように
することも、とても大切なことでは
ないでしょうか。
 カタツムリがタライから逃げていた
こと、園庭の紫陽花の花が昨日よりも
紅くなっていること、ヒョウタンの足元に
大きなクローバーの葉っぱがあったこと。
子どもたちは大人が気づきもしないような
ことを発見し、毎日の生活の中にあって
たくさんの驚きと喜びに出会いながら
今日も成長し続けています。こんな時で
あればこそ、私たち大人も子どもたちに
負けないように日常の中に喜びを発見
しつつ日々の生活を歩んでいければと
願っています。

聖句
「わたしは復活であり、命である。
わたしを信じる者は、死んでも生きる。」
ヨハネによる福音書11章25節

讃美歌 「うみでおよぐ」
「ナイルのきしの」

月の歌 「南の島のハメハメハ大王」

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