えんだより2019年1月分

「愛は忍耐強い。愛は情け深い。」
<コリントの信徒への手紙第一 13章4節>


「愛がすべて」

あけましておめでとうございます。
寒い中にも充実した年末年始をすごされたことと存じます。
新しい年も3学期も皆様、どうぞよろしくお願い致します。
3学期は一年の最後の学期、総まとめの時となります。
1学期、2学期と積み重ねてきたことをしっかりと定着させて、
次の年度への備えをします。
ひとりひとり成長段階は異なりますけれども、
その子自身の今年度中にまとめるべき事を
教師たちは形としていきます。

幼児期は体格などの個人差も大きい時期です。
平均値のようなものを当てはめて
一様に比べることはできません。
そのような子どもの成長を見ていくときに
とても大切なことがあります。
農家をしている友人に聞いたのですが、
農作物に一番大事なのはなによりも
よく整えられた土だそうです。
土が良くなければ水をやっても
何をやっても野菜は育たないし、
見た目は育ったとしても
栄養のない野菜になってしまうそうです。

子どもにとっての土とはそこに安心して
居ることができるという環境です。
その環境はなによりも周りの人々です。
ご家庭の方々をはじめ幼稚園がその主な人々です。
子どもが少しずつ育っていくのを喜び、
じっと見守る眼差しがあると子どもは安心して
のびのび育つことができるのです。
それは愛の眼差しです。今月の聖句にあるように
愛とは忍耐強く、情け深いものです。
余計なことをあれこれしすぎるということではなく、
子どもの存在そのものを受け入れて
子どもにあたえられている力を信頼して焦らないという
見守りの忍耐強さです。
そして助けが必要なときにはいつでも
手を差し伸べられるという情け深さです。
そのような人々に囲まれて育った子どもは
自分が大切にされているという感覚を体で
知るようになります。その感覚を知っている子どもは
自分自身のことも大切にします。
そしてほかの人や、動物や自然、そして
自分の使うものに対しても大切にする
子どもとして育っていきます。

人間は自分がしてもらったことしか、自分にも
他人にもしてあげることはできないのです。
自分がしてもらった愛ある忍耐強さと情深さが、
その子の人格を形作っていくのです。
いろいろな人間の徳や長所はあることでしょう。
そのすべては「愛」に集約され、そして
それは忍耐強さと情深さとして表されるのです。

神は天の父として子どもを、そして私たちすべての
人間のことをそのような「愛」をもって
見守っていて下さるお方なのです。
私たち自身もその神の「愛」をしっかりと受け入れて、
それを子どもたちに、自分がしていただいているように
注いでいきましょう。その「愛」は子どもの成長として
溢れるばかりに帰ってくることでしょう。
気の長い話のように思うかもしれませんが、
後で振り返ると、きっとあっという間だったと
思い返すことでしょう。
そもそも子どもを育てるというのは
気の長い話なのですから。
短い3学期ではありますが心においては
ゆったりと子どもたちに共に「愛」を注いでいきましょう。

私たちにいつも豊かな愛を注いでくださる
天の父なる神様。
新しい2019年をありがとうございます。
この新しい年にあなたがなしてくださることに
信頼し感謝をいたします。
短い3学期ですが子どもたちにとって
実り豊かな時としてくださいますように、
守りと祝福をお与えくださいますように、
救い主イエス・キリストのお名前によって祈ります、アーメン。

1月の聖書のみことば
「愛は忍耐強い。愛は情け深い。」
<コリントの信徒への手紙第一 13章4節>

讃美歌  「うれしいあさよ」「せかいのこどもは」

今月の歌 「どうぶつえんへいこう」

えんだより目次へ戻る