えんだより2016年1月分

「喜びを抱く心はからだを養う」
<旧約聖書 箴言(生きるための大切な教えや戒めの知恵のことば)より>



「喜び育つ三学期を!」

   あけましておめでとうございます。新しい2016年!この年しかない
大切な一年です。ご家族で一年の目標や希望、ああしよう、こうしたいな
、といったことを語り合われたでしょうか?春から小学校へ行く
ばら組のみんな、進級する各クラスのみんなも、言葉やかたちには
なっていなくても、それぞれの夢や希望が心の中に溢れています。
そんな子どもたちと一緒に1月は「喜びを抱く心はからだを養う」という
言葉を聞きたいと思っています。


 こどもは養われて成長します。そのためには睡眠、食事、運動という
環境が大切だと言われます。そして、それと同時に、もしかしたら
それ以上に大切なのが心のあり方です。何を食べるかも大事ですが、
どのように食べるかはもっと大事なことなのです。
 このことは単なる気分的なことがらではありません。科学的根拠
があるのです。
 昨年、名古屋大の中田龍三郎研究員(心理学)が面白い研究を
行いました。一人の食事でも、鏡に映る自分の姿を見ながら食べると
、鏡なしの場合より食べ物をおいしく感じるかどうかという実験です。
この実験は一人で食する「孤食」が高齢者を中心に多くなっており、
より良い食事のあり方を模索するための研究でした。結果は一人で
あっても鏡があると鏡がない場合よりも、食べ物をより美味しく
感じるということがわかりました。
 以前からも一人で食事する(孤食)場合と比べて、他者と食を
共にする(共食)と食品摂取量が増加すること、共食により食事を
おいしく感じるとの実験結果は多数報告されていました。中田さんは
この研究について「他者と食べる『共食』環境を疑似的jにつくりだし、
おいしさの感覚が刺激されているのではないか」と話しています。

 
 もちろん、鏡よりも本物の人間のほうが良いのは言うまでもありません。
また、お年寄りに限らずどんな年齢の人にとっても、誰かと楽しく
食事をすることがどれほど大切か、ということがよくわかります。
中田さんはこうも言っています「食事は必ずしも栄養摂取だけが
目的ではなく、食品を味わうことも目的である。おいしさの認知は
食品そのものによる要素だけでなく、食事場面や食事環境にも
影響され変化する。ヒトは積極的に他者と食事時間を共有する
習慣がある。食事は他者との関係が最も密になるイベントである。」


 家族で食卓を囲み、和やかな会話を交わしながら食べてこそ、
食も進み、食べたものも本当に身になるということでしょう。これは
食事だけではなく、ほかのことも同じではないでしょうか。睡眠も
家族の中で守られて安心して眠るのと、誰もいない家の中で
一人で眠るのを比べてみればどちらが良いのかは明らかです。
運動も同じことです。


 家族や友だちとの関係の中でこそ、喜びが生み出され、そのような
心がからだを養い育ててくれるのです。人間はロボットではありません
から人間関係の中でこそ喜び育つのです。ご家庭、幼稚園、様々な
場所で子どもたちが喜び育つ三学期を歩んで参りましょう。
 餅つき大会、お別れ遠足など楽しい機会がたくさんあります。
そのためにも役員の方々を始めとして。皆様のご協力をよろしく
お願い致します。春に向かって皆さんの上に神の祝福を。


 天の父なる神様。一緒にご飯を食べたり、一緒にやすんだり、
一緒に楽しくすごせる、お父さん、お母さん、おともだちを与えて
くださってありがとうございます。私たちの心を喜びでいっぱいに
して、私たちのからだも養い育ててください。私たちの成長の
ために必要な全てのものをあたえ。見守っていてくださる主イエスの
お名前によってお祈りします、アーメン。




聖句 「喜びを抱く心はからだを養う」
<旧約聖書 箴言(生きるための大切な教えや戒めの知恵のことば)より>

讃美歌 「けさも わたしの」「われ しゅをあいす」

今月の歌 「あられ」

えんだより目次へ戻る