えんだより2015年12月分

「わたしたちは神様のたからもの」
<旧約聖書の言葉より>



「クリスマスの喜び」

    日々、寒さが厳しくなっていく中、クリスマスが近づいてきます。
子どもたちみんなで取り組むクリスマス劇の練習も着々と
進んでいます。
 さて、劇と言えば必ず主役がいるものです。クリスマス劇の
主役はもちろんキリストです。しかし、面白いことにイエス・キリスト
の役には配役はありませんし、セリフもありません。クリスマス劇
とは、そんなじっと沈黙している幼子キリストの周りに人々が
集められてくるという物語なのです。
 マリアと天使の出会いがあります。ヨセフがマリアを受け入れます。
星が遠い東から博士たちを導き、山で野宿をしていた羊飼いたちが
天使に導かれます。

 幼子キリストのもとに、それまで会ったこともなかった人々、このこと
がなかったならば決して出会うことなどなかっただろう人々が集められ
結び合わされ新しい出会いが起こります。このように幼子キリストと
いう神の前に全く異なった人々が一つに集められていく喜びを
演じていくのがクリスマスの劇なのです。

 クリスマス劇によって、参加したすべての人々が神の前に集められた
者となります。役を演じる子どもたちだけではなく、演じてはいなくても
劇をともに見ている保護者の方々も神の前に導かれ集められた者
となるのです。そして、その場所に静かな喜びと平安が生まれて
いきます。

 クリスマス劇は歴史の中で、もっとも長く、もっとも広く、もっとも
多くの人々によって演じられてきました。単に面白いとか、楽しい
だけでは、続くはずもありません。クリスマス劇はそこに集う人々、
皆に喜びと平安をあたえてくれるのです。そこにいる人々が、幼子
キリストが、確かにそこにいてくださることを体験するのです。

 そして、クリスマス劇のそのような出来事は、実は常に起こり続けて
いるのです。私たちは皆、自分で気づいていなくても神によって
命を与えられています。クリスマス劇の登場人物たちがキリストの
前で互いに出会ったように、私たちも神の導きの中で一人ひとりの
人に出会うのです。幼子キリストがマリアとヨセフのところに与えられた
ように、あなたの子どもはあなたというお母さん、お父さんに贈られて
きたのです。子どもが今まで出会った人々、そしてこれから出会って
いくであろう、数え切れない人々も皆、神が出会わせてくださる人々
なのです。そして同じように、起こってくる様々な出来事もみな神が
あたえてくださる贈り物なのです。

 子どもたちの、そしてあなたの歩まれる毎日の真ん中に、目には
見えず、また声も聞こえませんけども、キリストなる神が共にいて
くださることをお忘れにならないでください。
 イエス・キリストにはもう一つ別のお名前があります。インマヌエル
(神は私たちと共におられる)というのです。この「私たち」の中に
あなたもおられるのです。
 寒い冬の日、神があなたのご家庭を暖かな愛で包みこんで
くださいますように。

 私たちと同じ人間としてこの世界に来てくださいましたイエス・
キリストの父なる神様、そのことをお祝いするクリスマスが
近づいてきました。子どもたちのクリスマス会の準備を祝福して
ください。皆で喜びのクリスマスを迎えることができますように。
 すべての人々の救い主イエス・キリスト様のお名前によって
お祈りします、アーメン。




聖句 わたしたちは神様のたからもの」
<旧約聖書の言葉より>

讃美歌 「きよしこのよる」「もろびとこぞりて」

今月の歌 「ケンパであそぼう」

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