えんだより2014年7月分

「あなたは二つとない宝」
<旧約聖書 預言者の書から>



「人間一生の土台」

   先月は幼稚園での生活を父親のみなさんに見ていただく
父親参観をおこないましたが、感想はいかがだったでしょうか。
かくいう私も先日、○○小学校の1年生クラスの授業を
参観してきました。丁寧に、工夫しながら、各クラスの先生が、
平仮名を三者三様に教えている姿を見、楽しそうに学んでいる
子どもたちの様子を見て、楽しいひと時でした。朝日出身の
子どもたちはしっかりと学んでおり、誇らしく思いました。
その一方で、各クラスに明らかに集中力を欠いているのでは、
と思われる子や、しっかりと席についているのも難しそうな
子も見受けられました。

 小学校では皆が与えられた一定時間の間、席について
勉強をします。それは当然の事のようですが、小学校に
行ってからすぐに身につくものではありません。その前の
段階での躾、習慣の教育が、ある程度その土台となっているのです。

 幼稚園での生活は成績や評価はありませんし、それで良いと
思います。むしろ、幼稚園で学ぶことはそのような数値化できる
以前の、学ぶための躾、習慣という教育の土台の部分なのです。
決められた時間を守って自分の足で歩いて登園すること、身繕い
などを速やかに行うこと、一日のことについて先生の話をしっかりと
聞いて理解すること、ルールを守って助け合いながら学ぶこと、
異年齢のクラスの子どもたちと集まって礼拝をささげて、静まって
お祈りをして、お話をじっと聞いて考えたり、答えたりすることなどなど。
その中で人間として必要な自主性、協調性、注意力、行動力、
忍耐力、思考力、創造力、自己制御力、意欲、公共心、規範意識、
リーダーシップなどが、かたちづくられていくのです。

 そして、これらが小学校のみならず、その子の一生の土台と
なるのです。

 7月で一学期は終わります。この学期としての各年齢での課題の
確認の時となります。人間の成長はそれぞれの個性、得手不得手
があり、必ずしも一様ではありません。しかし、ある一定の程度まで、
できるようにならなければならない事柄は、各年齢の中にあることは
確かなことです。

 園生活の中で、ある程度見えてくる課題、本人にとっては少々
大変であっても取り組まなければならない事柄はみなそれぞれに
あるものです。様々なことができるようになったこと、楽しさ嬉しさの
多々ある中で、課題となることの確認も疎かにしないことが大切です。
クラス懇談でもそのようなことが懇談の一つのテーマとなることでしょう。
大切な子どもたちの将来のために、最善の土台を備えるために、
幼稚園は全力を尽くします。

 特にばら組みは1学期総決算としてお泊まり保育を控えています。
体力的な面、行動面などお泊まり保育のための準備も毎日行われ
ますので、ご家庭のサポートをよろしくお願いします。

 
 今月の聖句は「あなたは二つとない宝」としました。神が私たち人間に
かけてくださった感謝なお言葉です。宝は蔵の片隅にしまい込まれる
ものではなく、用いられてこそ、そのために磨かれてこその宝です。
子どもたちが生活の中で磨かれて、それぞれの輝きを放っていくのを
見るのは何よりの喜びです。共に手を携えて、かけがえのない子ども
という宝を磨きましょう。


 園主催ではありますが、お父さんたちの大きなご協力をいただいて
「夕涼み会」準備も着々と進められています。○○会長はじめお父さん方、
役員のみなさま、そして、園のすべての保護者のみなさま、お力添えを
お願いいたすとともに、子どもたちが、喜び楽しめる時をみなで
つくりあげたいと願います。

 また、比較的、過ごしやすくはありあすが、暑い夏の日です。熱中症、
脱水症に注意しながら夏の日を、1学期の締めくくりの時を元気に
すごしてまいりましょう。

 私たちを、かけがえのない宝としてご覧になってくださる、天の父なる
神様。いただいた命を感謝をもって、日々、精一杯、生きていきたいと
願います。喜びがあり、また、課題もあります。それらに子どもたちの
ために、子どもたちと共に取り組ませてください。私たちを、子どもたちを、
共に磨いていけますように力をあたえてください。
救い主イエス・キリストのお名前によって祈ります、アーメン。
 



聖句 「「あなたは二つとない宝」
<旧約聖書 預言者の書から>

讃美歌 「うたいましょう」「わたくしたちは」 

今月の歌 「くつがなる」

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