えんだより2014年5月分

「わたしが命のパン。」
<新約聖書 イエス・キリストの言葉>


「体と心の食べ物」

    五月になりました。家庭訪問、保護者総会、懇談会も
終えて、新しい、また進級しての幼稚園生活にも
慣れ親しんできた頃でしょう。印象として今年度はわりあい
早く幼稚園での生活リズムができているように思います。
ただし、これも毎年度のことですが、連休がありますので、
その流れが途切れてしまう部分もあります。四月はそうでも
なかったのに五月に登園を渋ることもあります。しかし、心配は
ありません。そのような子どもほど登園すると、何事も
なかったかのように楽しく過ごしているものです。親御さんの
方があまり神経質になると、一時の慣れや気分にしか過ぎなかった
ことがかえって面倒なことになってしまうこともあります。出てくると
先生や友達がいて楽しく過ごせるものです。そのことを体と心に
染み込ませていくことが将来の学校生活や社会生活の大事な
土台になるのです。

 そうは言ってもいろいろと心配なこともあることと思います。
そのような時は連絡ノートや電話などえどうぞご遠慮なく幼稚園に
ご相談ください。幼稚園もまた、大切なお子さんをおあずかりする
ものとして、様々な形で情報を発信してまいりますのでよろしく
お願い致します。
 
 さて、五月になり聖書の言葉も四月よりは少し長くなります。
「わたしが命のパン。」です。

 食べ物の大切さは保護者の皆さんはよくご存じのことと思います。
特に家の台所をあずかっておられる女性の皆さんからは、折々に
食卓の工夫や料理の話など伺ってはそのご苦労を思います。

 人間の体は食べ物によってつくられています。シェーンハイマーという
学者がこんな実験をしました。ネズミに食べ物を与えて、その食べ物が
体の中で、どこへ行き、どうなるかを追跡したのです。同位体
(アイソトープ)標識法という方法で元素に目印を付けた食物を
ネズミに三日間食べさせました。最初はシェーンハイマー自身も、
食べ物は体内で燃やされて、何時間か、あるいは何日かあとに、
目印を付けた元素を含む燃えかすが、呼吸や糞尿の中に
排泄されると予想していました。ところが実験の結果は、違いました。
目印を付けた食物元素は全身に飛び移り、その半分以上が、
脳、筋肉、消化器官、骨、血管など、あらゆる組織や臓器を
構成するタンパク質の一部となっていました。食べ物は、体の
一部となって、その場に留まっていたのです。そして、その三日間で、
ネズミの体重は増えませんでした。このことから、食べ物は体に
入って、体の一部に変わるけど、もともとそこにあった分子が
分解され、体の外に捨てられた、ということが分かりました。
実際に、実験の次の段階で、目印を付けていない普通の食べ物を
そのネズミに与えると、今度は、その食べ物がネズミの体の一部と
なり、その前にネズミの体の一部となっていた目印を付けた分子は、
分解されて、排出されたのです。[「命と食」(岩波ブックレット)より]

 人間の体の各部分で言うと、脳は1ヵ月で約40%、胃の粘膜は
3日、腸の微絨毛は1日、肝臓は1ヵ月で約96%、腎臓は1ヵ月で
約90%、筋肉は1ヵ月で約60%、皮膚は1ヵ月、血液は100日〜
120日間ですべて入れ替わります。骨だけは幼児期で1年半と
少し時間がかかりますが、ほかの入れ替わるの遅い部分も1年で
完全に入れ替わります。とすると、毎日何を食べるかがとても重要
だということがわかります。幼稚園で食育を大切なこととしている
ことには、このような根拠があるのです。

 そして人間は体だけではなく、心があります。これは数字のような
形でデーター化することはできませんが、日々、取り込む情報


聖句 「わたしが命のパン。」
<新約聖書 イエス・キリストの言葉>

讃美歌 「いつもやさしく」「ことりたちは」 

今月の歌 「こいのぼり」

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