えんだより2013年2月分

「神からいただいた恵みを無駄にしてはいけません。」
<新約聖書 コリントの信徒への手紙第二 6章1節>


「恵みにこたえて生きよう」」

  一年のうちで最も寒い時期を迎えています。しかし、
最も寒いということは、もうすぐ必ず、暖かくなるということです。
来るべき春を待ち望みながら、この2月を元気に共にすごして
参りましょう。
 さて、この時期になると1年前と比べてハッキリとその子の
成長の度合いを見て取ることができます。子どもの成長を
見る時に、私たちは、その子の中に、神があたえてくださった
恵みの日々を見ることができると私は思うのです。

 子どもというのは皆、豊かな恵みの中で生まれ育ちます。
みなさまがたが、お子さんの生まれることをどれだけ喜び
楽しみにしていたかを思い起こすだけで、それはよく
わかるのです。生まれることを待っていてくれる親がおり、
泣き声を喜んで聞き取り、育ててくれる人がいる。
親だけではなく、数え切れないほどの多くの人々からの
そんな恵みを受けながら、人は生まれ育っていくのです。
そして、そのような人々が与えられていること、それはすなわち
神の恵みなのです。


 人間は、肉体的に必要な栄養素をとり適切な運動をして、
生物としての環境が整えられていれば、それだけで
すくすくと育つのでしょうか。もちろん、それは大事なことですが、
それだけではないでしょう。人間は、ほかの人間との関わりという
神からの恵みの中でこそ、豊かに育っていくのです。


 幼稚園もまたそういう人格的なふれあいの中で人々が互いに
恵みをあたえ合う場所です。同じ年齢の子と、そして異年齢の子と、
そして教師と、毎日ふれあい恵みを分かち合うことの中で、
子どもは育ちます。もし、幼稚園が、なかったならば、ということを、
想像してみると、幼稚園の日々の積み重ねという恵みの尊さを
思います。

 
 今、ばら組で卒園の文集を作成しています。卒園した方々から、
子どもたちが、この文集を折々に読み返しているということを
耳にすることがあります。思い返すことのできる恵みの日々を
送ることが出来ること、その時には気づかないかもしれない、
恵みの数々を思い返すことが出来ることはなんと幸いな
ことでしょうか。


 幼稚園の時だけはありません。私たちが生きることは、神からの
恵みを積み重ね、成長し、折々に振り返り感謝することとも
言えるのではないでしょうか。
 元気がでない、思うように事が進まない、何か足踏みを
繰り返しているだけで自分がしていることの意味が見えなくなって
しまう・・そんな時が、子どもたちにも、そして私たちにもあること
でしょう。恵みが見えた時に、私たちは、またそこから新しい
一歩を踏み出すことができます。神の恵みを無駄にすることのない、
その恵みに押し出されていく豊かな歩みが始まるのです。

 
 恵みの父よ。私たちに命をあたえ、共にある家族を、人々を
あたえて下さり感謝いたします。必要なものもすべてあたえられて
います。この恵みをいつも見つめさせてください。ないものねだり
ではなく、あたえられている恵みに気づかせてください。
子どもたちがこの豊かな恵みの日々を感謝と喜びをもって
歩み続けることができますように。
 救い主イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン




 


聖句 「神からいただいた恵みを無駄にしてはいけません。」
<新約聖書 コリントの信徒への手紙第二 6章1節>

讃美歌 「どんどこ どんどこ」「ひかり ひかり」 

今月の歌 「きたかぜこぞうのかんたろう」

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