えんだより2012年6月分

「あなたがたは地の塩です。」
<新約聖書 マタイによる福音書5章13節>


「子どもたちに染みこむこと」

  青葉輝き、花咲く初夏を迎えました。
三段池公園への親子遠足も、楽しくすごすことが
できました。園生活も3ヶ月目となり、すっかり幼稚園の
日々に子どもたちも慣れ親しみ、嬉しそうにやってくる姿に
私たちも力をもらいながら、日々の歩みが重ねられています。
 6月は行事が目白押しです。「芋苗植え遠足」「ファミリーデイ
父の日参観日」では、役員のみなさんを始めとして、保護者の
みなさんのご協力を仰ぎます。よろしくお願いいたします。


 新しい取り組みとして「花の日」訪問に、今までの警察署、
消防署に加えて、今年からばら組が自衛隊を訪問し、
見学もさせていただくことになっています。このような社会との
つながりも、子どもの成長には不可欠です。また、ばら、
すみれ組み合同で、「英語であそぼう」を始めます。
舞鶴の街で高校を始めとして英語教育をしておられる、
テヘラニ先生の指導で楽しく英語に親しみます。
 以前より行い好評をいただいています「伝統文化に親しむ・
書道」も亀井先生、村中先生のご指導のもと、楽しく文字を
身につけています。
 すべての基礎となり日々の保育をますます充実させながら、
みなさんと共に、一人ひとりの子どもたちの、輝かしい未来を
ひらいて参りましょう。

 
 幼稚園のプログラムの全ては、無限の可能性を秘めた、
子どもたちの成長のためになされるものです。
 一つ一つのことが、日々の暮らしのと保育の中で、
子どもたちのからだと心に染みこんでいくのです。
その時の目に見える部分だけではなく、この染みこむと
いうのが、大切なことなのです。


 お母さんが、毎日つくってくれる食事も、様々な味が
染みこんでいます。その時にどの料理にも入っている
調味料が「塩」です。おそらく塩をつかわない料理というのは
無いのではないでしょうか。最近、話題の塩麹などは、
それだけで何にでも味付けができるとまで言われています。
塩は料理の時に中心的な味にもなりますし。隠し味として、
他の味を引き立てる役割も持っているのです。


 当たり前のことですが、料理の中に入ると、塩は目には
見えません。とけ込んでその料理に味わいを添えるのです。
とけ込むというのは、その素材と一体になることです。
素材だけでも、塩だけでもいけません。二つのものが
一体になることで、おいしい料理ができるのです。
子どもたちの日々の経験も、子どもたちの中に
とけ込んでいきます。そして、子どもと一体となって、
その子の味わいを形づくるのです。子どもの時にする経験は、
本人は、そのほとんどを後になって覚えていないとしても、
その子の中に染みこんで、その子自身をづくるのです。


 そのように育っていく一人ひとりの子どもの存在が、
この世界にとっての「塩」の役割となります。目立つとか、
目立たないとかではなく、その存在が世界に味をつけるのです。
今いる子どもたちは、どのように成長するのでしょうか。
どのような味わいを持つ大人になるのでしょうか。とても、
楽しみであると共に、幼稚園として、そして、保護者としての、
この子たちにどのように眼差しを合わせていくのかという、
責任と自覚に、身が引き締まる思いがするのです。

 
 これから、暑くなっていきます。健康や体調の変化に
注意しながら、与えられている四季を満喫しましょう。
この6月、子どもたちの上に、保護者の皆様の上に
祝福を祈ります。


 天の神様。汗ばむ季節を迎えました。いろんなところへ
出かけたり、たくさんの人たちに会ったりもします。
その時、その時に、今しかできない毎日を、精一杯、
喜び楽しませてください。そして、その毎日の中での
出来事を、私たち自身に染みこませてください。
神様の子どもとして、大きくなれますように。
 このお祈りをイエス様のお名前によって
おささげいたします。アーメン


聖句 「あなたがたは地の塩です。」
<新約聖書 マタイによる福音書5章13節>

讃美歌 「ちいさいおててに」「ぱらぱらおちる」

今月の歌 「あめふり」

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