えんだより2004年4月分

―神は愛です―
<ヨハネの手紙1 4章16節

ご入園・ご進級おめでとうございます。
「おはよー、ございますー。」朝一番に、子どもたちの元気な声が、朝日幼稚園の玄関中に響きます。
 
みな同じあいさつの言葉でありながら、一人ひとり声の響きが違います。
そして、その声の響きは、きっと一日一日変わるでしょう。
この朝一番のあいさつの時こそ、子どもの心の扉の開かれる時です。
新学期がはじまり、はじめてこの朝日幼稚園の門をくぐる子もいます。
ひとつ年をかさねて、お兄さんになった子、お姉さんになった子もいます。
新学期の日の朝に、それぞれの子のあいさつの声を、よく聞いてみたいと思います。

 
 あいさつの声から、はじめて親もとをはなれる子の、不安な心が聞こえてきます。
また、新しい友だちができそうな、ドキドキする心が聞こえてきます。
そして、これからはじまる園生活へのワクワクする心が聞こえてきます。
それぞれの心をもって、子どもたちは、これから登園してくるでしょう。
そこには、もう、一人ひとりの子がもっている、その子らしさ(個性)もあらわれています。
そのような子ども、一人ひとりの心をいつもしっかりと受け止めてゆく、
それが朝日幼稚園の保育です。


 私たちは、この朝日幼稚園に入園することがゆるされた子はすべて、
神さまが招いてくださった子である、と確信しています。
すべての子を神さまが招いてくださったということは、生まれたところも顔も性格も
みんな違うけれども、どの子もみんな神さまに愛されている子である、
ということです。
ご家庭の宝ものとして、これまで大事に育てられてきたお子さんは、同時に、
深い神さまの愛によってつつまれ、日々育まれてきた子である、のです。

 聖書のなかに、「神は愛です」という言葉があります。
「神さまは、私たちのことを愛してくださっている」ということを意味していますが、
このように短く一言でいうことによって、「神さま」は「愛」そのものである、
という意味が込められています。
「神さま」には、「愛」以外の要素がない、「愛」という言葉以外に表現しようがない、
といっているのです。その「愛」が、まっすぐに子どもたちに向かっています。
そして、私たちにも注がれているのです。

 その神さまの愛のなかで、その愛に信頼して、朝日幼稚園の保育はなされます。
そのことを、はっきり知るために、朝日幼稚園では毎朝みんなで、神さまへの
礼拝のときを持ちます。そこで、神さまの言葉である聖書が読まれ、
担当する教師によって聖話がなされます。
子どもたちは、はじめは難しいかもしれませんが、教師の話をしっかり聞き、
讃美歌と祈りを一緒におささげします。
この礼拝をとおして私たちは、神さまが私たちをどんなに愛しておられるかを、
目と耳と口をつかって体いっぱいに、毎日確認するのです。

 今年度は、牧師をふくめて教師8名と45人の子どもたちで、園がスタートします。
子どもたちに個性があるように、教師も一人ひとり賜物がことなります。
そのたまものを補い合い、支え合いながら、神さまの招きを受けて、
ご家庭よりおあずかりする大切なお子さんが、まっすぐに健やかに
成長してゆくことができるよう、今年度も教師は心をひとつにして
保育にあたってゆきたい、と思います。
また、子どもの成長を願いつつ、ご家庭と話し合いながら、
協力し合いながら、保育の歩みをすすめてゆけることを願っています。

 昨年度をもって、17年間朝日幼稚園のために、ご自身のすべての力を尽くしてこられた、
敬愛します小堀富士美先生が園長を退かれました。
小堀康彦牧師の富山鹿島町教会転任にともなうものですが、在園児・卒園者の皆さまも、
そのご家族の方々も、幼稚園に関係します多くの方々が、寂しさと悲しさを心にいだいておられます。
今改めて、小堀富士美園長先生の大きなお働きを思い起こします。
私たちは、元気いっぱいの園長先生のあの笑顔にたくさん励まされ、
力を与えられてきました。

 しかしながら、すべてが神さまのみ心であることを、
そして、この朝日幼稚園も神さまの愛のうちにあり続けることを、
私たちは信じています。
後任としまして、まことにそのような器としては不十分でありますが、
今年度より東舞鶴教会の牧師として赴任します沖崎が、朝日幼稚園の園長をいたします。
小堀富士美園長先生の足跡をたどりながら、長年かけて朝日幼稚園が創り上げてきた、
他の幼稚園にはないよさを引き継ぎ、これまで勤務してこられた先生方と、
また保護者の皆さま方と、力を合わせてゆきたいと思います。


 また、私は5歳と2歳になる姉妹の父であり、長女は「すみれさん」に入園いたします。
そういうことでは、朝日幼稚園を信頼し、わが子を園児として送り出す、保護者の一人でもあり、
日々の園での生活や、年間の行事をとおして、娘がどのように成長してゆくか、親としては期待をしています。
そして、保護者の方々と、わが子の成長の喜びを、共に分かち合いと思います。
そのような、保護者の方々が同じ目線で、子育てについての喜びや、不安や、心配などをも話し合う機会である、
マリア会(第4木曜日の10時より一時間程度)にもぜひご出席していただければ、幸いに思っています。


 どうぞ、これより、よろしくお願いいたします。




―天の父なる神さま。これから2004年度の保育が始まります。
この朝日幼稚園に、あなたによって集められた子が、
あなたの愛を心と体いっぱいに受けて、
健やかに成長してゆくことができますように。
あなたが愛される、一人ひとりの子がもっている、
その子らしさがよりいっそう引き出され、
ご家庭においてはご両親より、園においては教師より、
愛される経験をとおして、この一年を豊かに歩み続けることができますように。
大切な、お子さんを園におあずけくださる、ご家庭も神さまの祝福で満たされますように。
それぞれのご家庭にある困難や、悲しみを、あなたが共に負ってくださり、
また、楽しみや、幸いを、あなたが共に喜んでくださり、
この一年をいつも導いていってくださいますように。
このお祈りをイエスさまのお名前を通してみ前におささげいたします。
                   アーメン―

聖句 ―神は愛です―
     <ヨハネの手紙1 4章16節>
賛美歌「ことりたちは」「てをあわせ」

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